チームにおける仕事のパフォーマンス向上はもちろん、企業の事業拡大には「スピード感」が大切になります。そのため、業界業種問わず、業務スピードを向上させる意識が、個人レベルで求められるのです。
しかし、なかには年功序列の組織に属しており、現職の業務に対するスピード感が遅く「チームと自身のスピード感が合わない」と悩む人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、仕事のスピード感が大切な理由から速い人の特徴、取るべき対策まで網羅的にご紹介します。
- 自身が仕事のスピード感が持てていないことに課題を感じている
- 仕事のスピード感が遅いのでチームと合わず、ストレスを抱えている
- 意思決定に時間がかかるので、無駄な待ち時間が多いことに疑問を感じている
という20代の人は本記事を参考にすると、仕事に対するスピード感の重要性を認識でき「スピード感がない仕事」に対するストレスも解消できます。
目次
なぜビジネスでは「スピード感」が重要か
ビジネスに置いてスピード感が大切な理由は「時間は有限であるなか、スピード感があれば結果として成果にも結びつきやすいから」です。
実際に、5分以内にリードにコンタクトすると効果は30分後の100倍の調査結果もあるように、仕事のスピード感が速いチームでは、売上にも直結しやすいことがわかっています。
そして、仕事のスピードが早ければ細かいタスクが溜まらないので、ストレスも発生しにくいです。また、共有時の期待値が低い状態から提案や仕事がスタートでき、方向性が間違っていたとしても早い段階で軌道修正が可能になるメリットもあります。
以上からも、個人はもちろんチーム全体でもスピード感を意識した仕事が求められるのです。
仕事が遅くスピード感がない人の特徴とは
ここでは、仕事に対するスピード感がない人の特徴を紹介します。以下のようなメンバーがチームに多い場合、自身のスピード感も損なわれてしまうリスクがあるので注意が必要です。
完璧主義
まずは、完璧主義であることが挙げられます。
仕事において、完璧さを追求することは間違いではないものの、完璧さを追求するあまりに作業スピードが遅くなるのは本末転倒であるからです。さらに、「完璧」の定義は、発信者と受け手で異なるケースも多く、時間をかけた仕事でも受け手にとっては、仕事が遅いことでマイナスイメージがつく場合もあります。
また、発信者の仕事の経験値が少ない場合、1時間考えてわからないことは1週間たっても質が良くなることは稀です。そのため、完璧さを求めつつも、スピード感を疎かにしてはならないのです。
タスク管理をしていない
抱えているタスク管理を正しく実践していないことも、仕事が遅い人の共通点です。
タスク管理が適切にできていれば、タスクの「期限」を考慮したうえで緊急度と重要度から優先順位を決めつつ、仕事が進められます。しかし、タスク管理ができていなければ、目の前にある仕事から取り組むので、時間設定ができずに「仕事が遅い」と判断されてしまうのです。
また、仕事の遅い人は期限ギリギリになって、慌てて仕事に取り組む傾向があることからも、ケアレスミスが発生しやすくなるので注意しましょう。
仕事の目的を把握していない
仕事の目的を正しく把握していない人も、仕事が遅くなる傾向にあります。
「何のためにこの仕事をしているのか」が明確であれば、やるべき仕事のみに注力できるうえ、無駄なミスも発生しにくくなります。しかし、目的を把握していなければ、チームや企業のミッションとは異なる仕事に時間を費やしてしまうので、結果として仕事が遅くなるのです。
また、仕事の目的がわからなくなり「モチベーションが上がらない」副次的なデメリットもあるため、正しく仕事の目的は認識しておくべきです。
仕事にスピード感がある人の特徴5選
ここでは、仕事にスピード感がある人の特徴を5つ紹介します。すぐに意識して実践できるポイントもあるので、自身の仕事の取り組み方と照らし合わせながら、以下の項目ができているか確認しましょう。
(1)レスが早い
まずは、メールやチャットなど、レスポンスが早いことが挙げられます。
すぐにレスポンスをすると、相手にとって「適切に対応してもらえている」安心感を与えられるのはもちろん、自身にタスクのボールが溜まらないので、無駄なストレスがかからないメリットもあるのです。実際に、ソフトバンクの孫正義氏が「(井上雅博氏を当時のYahoo!の取締役社長に選んだ理由は)あいつが一番メールの返事が速いからだ」とコメントを残している事例もあります。
したがって、レスポンスの速さは自身と相手の双方にとってメリットがあると言えます。とくに、忙しい場合であっても「承知しました」の一文があるだけでも、意思表示が適切に伝わるのでおすすめです。
(2)スケジュール管理を徹底している
スケジュール管理が徹底されている人も、仕事のスピード感が速いです。
とくに、タスクを次々に捌ける人は「特別な能力」があるのではなく、自身のスケジュールから逆算してタスクの優先順位を決めて対応しているのです。スケジュール管理ができていれば、今取り組んでいるタスクにどれほど時間をかけるべきかも明確になり、結果として締め切り通りにタスクが完了させられます。
また、スケジュール管理が上手い人は、タスクの完了時点での状態をイメージしつつ、作業時間の見積りを事前に済ませてから管理している点も特徴です。
(3)やるべきでない仕事を把握している
やるべきでない仕事を把握している点も、仕事にスピード感がある人の共通点です。
業務上発生したタスクのなかには「自身の能力や確保できる時間だけでは対処しきれない」ものもあります。このようなときに、スピード感がある人はすべての仕事を一人で担当しようとせず、まず専門知識を持つメンバーへ割り振ることを考えます。
仕事はチームで取り組むので、進め方と誰が担当するのかでスピード感は大きく異なります。そのため、「やるべきではない仕事はできる人に頼む」思考が大切でなのです。
(4)主体的に行動を起こせる
仕事のスピード感がある人は、常に主体的に行動できる特徴もあります。
主体的に行動を起こすと、担当範囲の業務以外にも携わるので、仕事を大枠で捉えられるようになります。そのため、さまざまな業務への知見や経験値が溜まり、仕事のスピード感も向上できる好循環を自ら生み出していると言えるのです。
逆に、受け身な姿勢では狭い範囲の業務知見しか身につかず、自身の成長が止まってしまううえ、成果も上がらなくなるので注意しましょう。また、スピード感を活かして仕事にチャレンジしたい場合は、「『Proactive(能動的)』なアクション」が全社員に浸透している株式会社Stockのようなベンチャー企業への転職という選択肢もあります。
(5)細かいタスクを残さない
仕事のスピードが早い人は、細かいタスクをすぐに捌いています。
細かいタスクとは「メッセージへの返信」「すぐに完了する確認作業」などが該当します。このようなタスクを後回しにすると、タスク漏れのリスクにもつながるうえ、徐々にタスクが溜まっていくので無駄なプレッシャーがかかってしまいます。
したがって、タスクの優先順を決めて対応することはもちろん、すぐに対処できるタスクは即処理することが、仕事のスピードを早めるためのコツです。
現職のスピード感と合わないと感じたときにとる方法
自身の仕事のスピード感を早めるように個人で努力しても、環境が原因であることにより、効率的に仕事が進められないケースもあります。そこで以下では、在籍する職場のスピード感が「自身と合わないときに取るべき方法」を解説します。
業務改善を働きかける
まずは、非効率な環境を変えるために、チームの業務改善を働きかけることがおすすめです。
対チームに個人で働きかけることが難しければ、まずは身近なメンバーへの相談がおすすめです。ただし、業務改善の提案には、反対意見を持つメンバーがいることもあるので、現場視点での意見やほかのメンバーの意見も踏まえつつ「気づき」を与えるように提案しましょう。
しかし、そもそも「個人の意見が尊重されない職場・チーム」「年功序列であり、変化を嫌う社風の企業」では、仕事ができるスピード感のあるメンバーにとってはストレスでしかありません。その場合は、環境を変える選択肢もあります。
転職を検討する
スピード感を上げるための業務改善を提案し、自身で努力しても難しい場合は転職を検討してみましょう。
全国にはさまざまな業界業種の企業がありますが、仕事のスピード感がある人にとって「自身の意見が尊重されつつも、スピード感を持って仕事ができる」環境が適しています。なかでも、設立間もないベンチャー企業も多い「IT業界」であれば、裁量が大きいので自身の強みであるスピード感も活かせます。
一方、展開する事業や商材は企業によって異なるので、事前に自己分析や企業調査を実施し、自身が「どのような業界へと関わりたいか」を明確にしておくことが大切です。
仕事のスピード感が重要な理由のまとめ
ここまで、仕事のスピード感が重要な理由から、現職のスピード感と合わないときに取るべき方法まで紹介しました。
目的を考えずに仕事を進めたりタスク管理ができなかったりする人は、無駄な作業が発生することから、仕事のスピード感が遅くなるので注意すべきです。逆に、仕事のスピード感が早い人は「管理」と「一つひとつの作業スピード」が意識できているのです。
一方、自身の仕事のスピード感を意識できている人でも、職場全体としてスピード感が遅く、ストレスとなることもあります。そこで、業務改善を打診しても環境が変わらない場合は「スピード感が重要視されるベンチャー企業のような職場」への転職もひとつの手法です。
ただし、スピード感だけを求めて転職活動を始めると、ブラック企業に転職してしまうリスクもあるので、まずは準備が必要です。とくに、入社前からミスマッチを避けるためにも、志望企業とのカジュアル面談を通して「どのような働き方を重視しているか」をすり合わせてみましょう。
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